Winter Art Market 2022 @Feb {2022.12.10-12.24}

Winter Art Market 2022 @Feb {2022.12.10-12.24}

Winter Art Market 2022

2022.12.10(土Sat) - 12.24(土Sat)
13:00 〜 20:00
休館 月曜日
Closed on Mon
12/24は11:00〜17:00

会場 Feb gallery Tokyo
*ご来場の際にご予約いただく必要はございません。 

 

 

<Exhibitor>
Artisav Jaipur
ARTRANDOM
E.I
Gallery 360°
DESPERADO
twelvebooks
feuwax
AKANE
片寄優斗
加藤崇亮
小高かの子
田中ヒサミ
ionmiz.
MOMO
山口遼太郎
YUKEY
ワカヤマリダヲ
and more…

 

 

 昨年開催されたWinter Art Marketが今年もFeb gallery tokyoに帰ってきました!今回のテーマは「自分と誰かへアートの贈り物」。

 私たちは誰に教えられるのでもなく、誰かにうれしいことがあったとき「あなたのうれしいという気持ちをわたしもうれしく思っているよ。」という気持ちを示すために贈り物をします。贈り物を考えるということは、「これ好きかな?」「いや、これじゃないな。」と、贈る相手を想うということであり、これまで築き上げてきた関係性を振り返るきっかけにもなるかけがえのない時間です。

 だからこそ、贈り物を考えるという行為は人を悩ますものです。なぜこんなにも悩ましいのでしょうか!誕生日プレゼント、バレンタインデー、お中元お歳暮、そして、そして、クリスマスプレゼント!

 フランスの哲学者マルセル・モースは今からちょうど100年くらい前、「贈与論」という書物を書き上げました。

 この書物の序論のタイトルは「なぜ贈り物は我々をこんなにも悩ませるのか。」という人類普遍の問いにズバリと答えてくれています。

 

序論:贈与について、とりわけ、贈り物に対してお返しをする義務について

 

 おお、モースさんはなんて的を射たことを言うのでしょうか。言ってしまうのでしょうか。これから当ギャラリーでマーケットを開催するというのに!

 でも、そうです。我々は「お返し」を考えるときにとても悩むのです。逆もまたしかり。プレゼントをあげたとき、相手に「お返し」を考えさせてしまうのではないかということも含めて、悩んでしまうのです。

 実に日本人的な考え方だと言ってしまえばそれまでなのですが、100年前の書物にすら書かれていることなのだから「お返し」という概念は、人類みな、世界中の人をグローバルスタンダードに悩ませてきたのではないでしょうか。

 「ではなんだ、Feb gallery Tokyoで開催されるWinter Art Market というのは私たちを悩ませるために開催されるというのか!」とこのテキストを読まれているあなたは、思うかもしれません。まあまあ、落ち着いて。そんなわけないじゃないですか。私たちは「何かを贈り、贈られた人はそのお返しをする。」ということが豊かなコミュニケーションの形態として再認識されるようなきっかけの一つとして、このマーケットを開催するのです。

「贈与論」の中でマルセル・モースは「贈り贈られる」というこの不可思議な関係性を、ニュージーランドの先住民マオリ族の言葉を借りてこう表現しています。

「贈与されたものには精霊(ハウ)が宿っていて、その精霊が返礼を強いるのだ」と。

 私たちは贈り物を人に贈るその瞬間に、純粋な「気持ち」=「精霊(ハウ)」の交換をしているのです。誰かにプレゼントを贈り、そして、お返しとしてまた何かプレゼントを贈られる。プレゼントを贈り贈られるという交換関係そのものが、その都度、純粋な「気持ち」の交換であることが「お返し」という”悩ましさ”を、うれしさを互いに共有しあうという”喜び”へと変えるのです。

 絵画、陶芸、ファッション、キャンドル、本やポスター、エトセトラ。Winter Art Marketではありとあらゆるジャンルを超越し、何もかもが「あなたが誰かに贈るであろう贈り物候補」の一つとしてここに存在しています。今あなたが誰かへの「お返し」を考えているとしたら、それは、また新たに「気持ち」=「精霊(ハウ)」を贈ろうとしているということです。私たちは、そんなかけがえのない瞬間に思いがけないときめきを贈りたいのです。

 気持ちが動いたら、今お手に取っているそのアートと一緒に伝えてください。

「この絵すごいかっこいいんだよ。」

「このキャンドルかわいいから買ってきた。」

「この画集あなたがすきそうだからあげる。」

もしくは……

「これ、この前のお返し。とてもきれいだから買ってきた。」

 マルセルモースは「贈与論」の中でこうも書いています。

「贈与がもたらすもの、それは存在の名誉というものなのである。」

 私たちは、純粋な交換関係の原点に戻り、あなたの「気持ち」=「精霊(ハウ)」を純粋にゆだねることのできるアートたちを「あなたが誰かに贈るであろう贈り物候補」として提案いたします。

 

Feb gallery スタッフ 山口 健太

 

『Winter Art Market 2022』
会期:2022年12月10日(土)- 12月24日(土)

営業時間:13:00 - 20:00
12/24のみ11:00 - 17:00

会場:Feb gallery Tokyo
〒107-0062
東京都港区南青山4-8-25

*ご来場の際にご予約いただく必要はございません


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